ハムスターってなあに?

1.はじめに
2.ハムスターの分類
3.ハムスターの種(品種)と毛色
4.参考文献


1.はじめに

ショップに行くとたくさんのハムちゃんに会えますが、ときどきその「名前」に混乱させられることはないでしょうか?これだけハムスターが一般的なペットとして認識されているにもかかわらず、その名称や分類については意外とおざなりになっているのではないかな、という印象をよく受けます。なのでここでは、ハムスターの分類・種類・毛色等について、飼育書やネット情報、経験等に基づいて少し整理し、そこからいろいろと考察していきたいと思います。


以下の内容について、間違い・他の考え方等がありましたら、ぜひぜひ掲示板かメールでご指摘いただけると助かります。

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2.ハムスターの分類

まずは「分類学」の体系に基づき、ハムスターが全生物の中でどのあたりに属するのかを調べてみました。私たちがよく目にするハムスターの名称は、分類学では「種」と呼ばれるものです。これは通常、「自然な繁殖ができる最小の単位」です。
以下、日本のショップ等でよく見られるハムスターについてまとめてみました。

脊椎動物門 哺乳綱 齧歯(げっし)目 ネズミ科 キヌゲネズミ亜科(ここまで共通)
ゴールデンハムスター(Mesocricetus) 属
ゴールデンハムスターMesocricetus auratus
ヒメキヌゲネズミ(Phodopus)属
ジャンガリアンハムスターPhodopus sungorus
キャンベルハムスターPhodopus campbelli
ロボロフスキーハムスターPhodopus roborovskii
キヌゲネズミ(Cricetulus)属
チャイニーズハムスターCricetulus griseus
他20種ほど。(かっこ内は学名)

※分類学…生物界を一定の規則に従って、門・綱・目・科・属・品種などの段階にまとめて整理し、これらの相互関係や系統分化などを研究する学問。(三省堂 大辞林より)


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3.ハムスターの種(品種)と毛色

ジャンガリアンとキャンベルはその姿形が非常によく似ているため、ショップ等でキャンベルを「ジャンガリアン」と称して販売しているのをよく目にします。そしてそれを信じた飼い主が、ジャンガリアンとキャンベルの間で繁殖をしてしまった、という話もときどき耳にします。
しかし、2の分類の話で明らかなように、ジャンガリアンとキャンベルは「種」が違います。つまり、ジャンガリアンとキャンベルの子は「雑種」になり、生まれた子ハムや母ハムに、いろいろ不都合が起きる可能性があります。具体的には、子ハムが先天的に奇形であったり、母ハムのからだに余計な負担がかかり、最悪の場合は死んでしまったりします。自然の摂理に逆らった繁殖なため、このような不具合が起きやすいのでしょう。
ただ、ハムスターの「種」の分類についてはまだ議論があるようで、ジャンガリアンとキャンベルを同一の種とする、という意見も聞かれるようです。が、そういう専門的な実験を伴う議論は専門の学者に任せ、私たち一般的なハムスターの飼い主は、そのような「雑種」を作り出すおそれのある繁殖に安易に手を出さないようにするのが賢明である、と私は考えます。
しかし、すでにそのような子を持ってしまった飼い主の方もおられるでしょうから、私はその方たちを「雑種を作り出したから」と責める気持ちは毛頭ありません。その方たちが、生まれて来た子たちを最後まで責任を持ってお世話をしてくだされば…と、心より願っております。

そのような危険な繁殖をしないためにも、ショップ等で書かれているハムスターの「呼び名」にまどわされずに、ハムスターの種類と毛色等についての正しい知識を飼い主が持つことが大事だと私は考えます。以下、簡単ではありますが、私が認識している範囲でのハムスターの種類と毛色についてまとめておきます。

<ゴールデンハムスター>
ゴールデンハムスターは他のハムスターに比べてからだが大きく、他の種と間違えられることはまずないと思われます。
ただ、その毛色の豊富さからか、同じゴールデンハムスターなのにいろんな名前でショップに並んでいることがあります。その名称の代表的なものを列記しておきます。

・キンクマハムスター(ベージュの毛色で耳が黒い)
・パンダハムスター(黒と白のパイド)
・トリコロール(黒・白・茶のパイド)
・ロングコート(長毛)等

<ジャンガリアンハムスター>
日本でたぶん一番人気のある小さめのハムスター。動きがわりとゆっくりで、基本的におっとりとした性格の子が多いためでしょうか。
毛色のバリエーションは意外に少なく、2008年現在以下の種類でほとんど網羅できると思われます。

・ノーマル(茶色に黒の縞、お腹は白。黒い色素がまんべんなく存在)
・サファイア(薄青っぽい毛色に黒の縞、お腹は白。黒い色素が固まって隙間ができるぐらい散っている)
・イエロー(黄色に茶色の縞、お腹は白。プディングとも呼ばれる)
・クリーミィサファイア(仮名。イエローのサファイア化と思われる。色素が固まって散っている。我が家に以前いたきみ太の毛色)
・パール(白に黒の縞。縞が消えている固体もいる。色素が抜けた状態だがアルビノではない)

※ジャンガリアンには「冬毛」があり、気温が低くなると毛色が白くなる固体が存在する。我が家にいたしろあんの毛色。この場合、毛の根元は黒。パールは根元まで白なので見分けがつく。
※目の赤い個体もいるらしいが、確証はないので割愛。アルビノの存在は確認されていない。


<キャンベルハムスター>
ヨーロッパあたりではジャンガリアンよりこちらを飼育する方が主流らしく、毛色のバリエーションも多数存在します。例として、ブラック(お腹まで真っ黒でのど元に白い模様)、ブルー(お腹まで薄青、のど元に白い模様)、アルビノ(真っ白で目も赤)などがあります。他にも多数の毛色がありますが、私に知識がないので割愛させていただきます(笑)。

ジャンガリアンとの違いとしては、
・お腹が白とは限らない(白の固体も存在するが)
・冬毛があるという情報はない
・目の赤い個体が存在する
・アルビノが存在する

以上の知識がないと、体格が似ているというだけで、キャンベルとジャンガリアンをごっちゃにして販売することになりやすいです。というかきちんと分けて販売しているショップの方が希少ですね(嘆かわしいことです)。
確かに見分けは難しいかもですが、せめてショップ販売に関係している方々には、少し勉強していただきたいところですね。

<ロボロフスキーハムスター、チャイニーズハムスター>
この2種は外見が他のハムスターと著しく異なっているためか(ロボロフスキーはサイズが小さく、チャイニーズはしっぽが長い)、まず間違えられることはありません。最近はロボロフスキーにも毛色が若干増え、ホワイトフェイスやスーパーホワイトなどの白い個体が見られます。


※ドワーフハムスターについて…ときどきジャンガリアン等をこのように言い表すことがありますが、この名称はいわゆる「通称」のようなもので、学術的な根拠はありません。ドワーフ(dwarf)とは「小人・小さい」という意味の英語で、ジャンガリアン・キャンベル・ロボロフスキー(場合によってはチャイニーズ)という小さいハムスターを総称して使う言葉です。


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4.参考文献

・世界大百科事典 平凡社
・ハムスター学入門 斉藤久美子著 インターズー
・ハムスタークラブ 長坂拓也著、井川俊彦写真 誠文堂新光社
・ハムスターの本 宇田川龍男著 モンキーブックス


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