MIKA風ハムスターとの暮らし方
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1.はじめに
2. 野生下のハムスターの生態と
それにもとづいた環境設定
3. MIKA家の同居ハムたちの生活
4. ハムスターの健康チェック
5. ハムスターと生きるということ
参考資料


1.はじめに

最近は「ハムスターブーム」だそうで、ペットショップに足を運べばかわいらしい ハムちゃんがすぐにでもあなたの家族になってくれます。飼育グッズも迷ってしまう ほどたくさん出回っていますし、エサだって床材だって、お金を出せば簡単に手に 入れることができます。

でも、ちょっと待ってください。ハムちゃんをおうちにお迎えする前に、自分がどのぐらいハムスターについて知っているのか考えてみませんか?

手のひらに入ってしまうほど小さくて、ぬいぐるみのようにふわふわしている彼らも、 元はといえば野生のげっ歯類です。彼らの外見(※)・習性・エサの好み等は、すべて その野生での生活のために発達してきたものなのです。そのことを充分理解せず、 人間の思いこみだけでお世話をしてしまうと、人間にとっては楽しくて満足がいくこと でも、彼らハムスターにとっては迷惑だったりストレスだったりすることが大いに ありえるのです。

彼らも、人間と同じ独立した一個の生き物です。そのことを忘れず、常に彼らの身に なって考え、自分の知識を過信せず、勉強をおこたらずにお世話をしていくことが大切なのではないか、と私は考えます。

そのためには、まず彼らの「野生での生活」をきちんと理解することが重要だと思います。 その上で、市販されて いる飼育書やたくさんあるハムスターのサイトなどから情報を集め、取捨選択し、試行錯誤を繰り返しながら、自分と家族になるハムスターにとってベストな暮らし 方はどいういうものなのかを考えてみましょう。

(※)外見といっても、ハムスターの「毛色、毛の種類」については、人間が愛玩用に作り出したものが多いので、そこはきちんとふまえる必要があります。たとえば野生では目立つので敵に見つかる可能性が高い白や薄い色、素早い動きの邪魔になるであろう長毛種などは、野生では淘汰されてしまって見られない種類でしょう。



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2.野生下のハムスターの生態とそれにもとづいた環境設定

まず、ハムスターはもともとどういう場所にどのようにして住んでいるのでしょうか。
「ふつう乾燥した草原、砂丘、砂漠の周辺などに単独で住み、地中のトンネルに巣室を持つ。おもに夜行性である。」(平凡社 世界大百科事典より)
だいたいどの飼育書を見ても、このような記述がなされていると思います。ということは、野生のハムスターはほぼこういう生活をしている、と断定してもさしつかえないでしょう。

もう少し具体的に言いますと、
・乾燥した草原、砂丘、砂漠の周辺など…つまり、湿気が多いところは苦手である、ということがわかります。
・単独で住み…基本的に1匹で生活します。飼育書によっては、ドワーフハムスター(小さいハムスター。ジャンガリアン、キャンベル、ロボロフスキー等)は集団で生活すると書いてあるものもありますが、これについては確証がないと思われますので、ここではどのハムスターも単独で生活する、という前提で話を進めます。
・地中のトンネル…乾燥地帯は地表の寒暖の差が激しいため、比較的温度が一定している地中にトンネルを掘って暮らしているのでしょう。つまり、ハムスターは極端な温度変化に弱い、ということがわかります。
・おもに夜行性である…草原や砂漠などは、あまり身を隠す場所がありません。白昼に小さな動物がうろうろしようものなら、あっという間に他の動物に狙われて食べられてしまいます。なので、他の動物に見つかりにくい夜間に活動するのであろう、と思われます。

以上のことをふまえると、ハムスターに適した飼育環境は次のような場所である、と言うことができます。

湿気が少なく温度変化があまりない、昼間静かで1匹ずつ別々に暮らせるところ。

このことを基本に、あとは飼い主さんが自分で情報を集めて、ご自分とハムに満足がいくような環境を整えてあげるのがいいのかな、と思います。
ちなみに我が家の3匹の同居ハムたちは、人間の食卓のすぐうしろに並んだ、衣装ケースで暮らしています。居間なのであまり明るくなりすぎないように、ケースの半分に布をかけて暗くしてあげています。



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3.MIKA家の同居ハムたちの生活

さてここで、我が家では具体的にどのようにハムスターたちと暮らしているかを書いてみます。あくまで我が家の場合ですので、参考程度にお読みくださいませ。

・ケース…ホームセンターで購入した、いわゆる衣装ケースを使用しています。ハムスターを飼い始めたころはケージを使っていたのですが、ハムスターがケージの網をかじって起こる不正咬合(歯のかみ合わせが悪くなって固い物がかじれなくなること)が多発したため、かじることができないケースに変更しました。サイズは30×40×25(高さ)です。うちのハムたちはドワーフ(小さいハムスター)なので、このぐらいの大きさで充分なようです。ゴールデンだと、この2倍ぐらいあったほうがいいかもしれません。ケース上部に、バーベキューの網やケージに付属していたすのこを置いてふたにしています。

・床材&巣材…以前は市販のパインチップを使用していたのですが、当時飼っていた3匹がいっせいにアレルギーを起こしたため(こまかいくずがアレルゲンになったらしい)、獣医さんのすすめもあって新聞紙に変えました。ケースの底に何枚か重ねてしいておき、汚れたら上から1枚ずつ撤去していく方法をとっています。そうじが楽なのでおすすめです。巣材はティッシュを細くさいたものを使用しています。

・レイアウト…寝室用にティッシュボックスの空き箱(半分に切って置いてあるだけ)/焼き砂や紙製トイレ砂を入れたトイレ/エサ皿/水ボトル/遊び用に回し車とトイレットペーパーの芯のトンネル

・エサ…ニッパイのプチフード10個ほど/生野菜(キャベツやにんじん、かぼちゃ等)少々
1日1回、夜の9時〜10時ぐらいにあげています。

・散歩…我が家では散歩はさせておりません。部屋が狭く物が多いのでハムスターにとって危険であること、私自身がものぐさで不注意なためうっかり事故が起きる可能性があること、が主な理由です。代わりに回し車で爆走してもらっています。

・ケースのそうじの頻度…トイレは毎日、床材の新聞紙も毎日上から順に撤去、巣箱は1〜2日おきにエサのため具合等をみながらチェック、ケースの大そうじは週に1〜2回。



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4.ハムスターの健康チェック

いろいろな飼育書に書いてあることですが、野生下でのハムスターは絶対的な「弱者」であるため(他の動物のエサになります)、敵に弱みを見せないように行動します。飼育下にあるハムスターも同様で、よっぽど具合が悪くならない限り、元気に見せようとする傾向があります。(例外もあるようですが)

したがって、飼い主はふだんからハムたちをしっかり観察し、健康な状態とはどういうものなのかをしっかり把握しておく必要があります。それを基準にすれば、ほんのちょっとの変化に気がつくことによって、病気を未然に防いだり早い時期に発見したりできるでしょう。

・体重チェック…体重の増減は、一番わかりやすい健康のバロメーターです。1〜2グラムの変化に神経質になる必要はないでしょうけど、急に10グラムも20グラムも増えたり減ったり(減るほうが危ない)したら要チェック。スーパー等で安売りされている2キロ用のキッチン計りで充分ですので、ハム用に1個用意しておくと便利です。

・うんちやおしっこの状態…排泄物も、健康チェックにはよい材料です。健康なハムちゃんのうんちは黒くてコロコロと乾燥しており、おしっこは透明な黄色です(ゴールデンのおしっこは白濁しているという情報もありますが、飼った経験がないのでわかりませんm(__)m)。これもあまり神経質になることはないと思いますけど、たとえば極端にうんちやおしっこの量が増えたり減ったり、色が変わっていたり、うんちが軟らかすぎたりしたら注意が必要でしょう。そういう場合は病気である可能性が高いので、獣医さんに診察していただくことをおすすめします。

・毛並み…ハムスターはとてもきれい好きな動物で、いつも自分で毛づくろいをして毛並みをピカピカに保っています。おしゃれな(?)子になると、回し車を回す時間よりも毛づくろいをしている時間の方が長かったりします。しかし、体調が悪いときは毛並みの手入れもおっくうになるようで、なんとなくボサボサしたり毛ヅヤがなくなったり、ひどいときははげてしまったり(ストレスや皮膚病、アレルギーの場合が多い)します。ふだんから自分のハムスターの毛並みがどのようなものなのか、しっかり観察しておきましょう。

・エサの食べ具合…ハムスターは巣にエサをたくさん貯める動物ですので、エサ皿の中のごはんが残っていたとしても、即食欲がないのではないかと心配する必要はあまりありません。そういう場合は、巣に貯めたエサを食べていることが多いからです。しかし、巣の中やほお袋にエサが入ってないのにごはんが減らない、という場合は、ちゃんと食べられない状態であることがありますので、注意が必要です。内臓が悪くて食欲がないのか、または不正咬合で固い物が食べられなくなっているのか、見極めて対処することが大事です。



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5. ハムスターと生きるということ

人間をはじめとしてこの地球上のすべての生物がそうであるように、ハムスターにも「寿命」というものがあります。個体にもよりますが、平均すると2〜3年ぐらいのようですね。 人間の平均寿命は今ではもう80年ぐらいありますので、ハムスターはこれに比べると格段に短い生涯である、と言わざるを得ません。私たちの30分の1ぐらいしか生きられない、ということになりますから。

彼らは、私たちの基準で考えればずっと短い寿命を持って生まれてきます。でも、彼らの基準で考えればそれがあたりまえで、そういう自分の運命に何の疑問も持たず、ただひたすら「生きる」ことを考えています。「今」おいしいものを食べてゆっくり眠って、たくさん遊ぶことで頭がいっぱいなのです。 ですから、いつか来るであろう私たちとのお別れも、彼らハムスターにとってはきっとあまり重要なことではないのだろうな、と想像します。

しかし、私たち人間の側はそうは行きません。「家族」「仲間」である彼らハムスターとのお別れは、身を切られるほどつらいものです。でも、いったんハムスターを家族としてお迎えした以上、これはどうしても避けて通れないことでもあります。そして、まだ「野生動物」と言ってもいいであろうハムスターを自然の住処から自分のところに連れてきた以上は、私たち人間が責任を持って、彼らの「生と死」をまるごと背負っていかなければいけないのではないか、と考えます。
 
つまり私たちは、ハムスターの生態をきちんと理解し、寿命が(人間に比べて)短いということから目をそらさずにしっかりと受け止め、場合によっては「余命」をも冷静に見つめて、その上で彼らにとって今何が一番必要なのかを考え、それを実行していかなくてはならない、ということなのです。

これは決してたやすいことではありません。私たちにとっては、かなり厳しく負担になることでしょう。でもそれ以上に、ハムスターたちは私たちに、そのかわいらしい姿、純粋な生き様、そして何よりたくさんの思い出を日々残していってくれるのです。そしてその思い出は、私たちのハムスターとの別れというつらい出来事を「軽く」してくれるのかもしれませんね。そして、また新しい命を背負う勇気を私たちにくれるのです。こんなに小さな生き物なのに、その存在は決して小さいものではないのです。

ハムスターと出会えてほんとうによかったな、と心から思います。



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ー参考資料ー

平凡社 世界大百科事典 

長坂拓也著・井川俊彦写真 誠文堂新光社 1996年1月
カラー・ガイド・ブック ハムスタークラブ

宇田川龍男著 モンキーブックス 1987年11月
ハムスターの本

高嶺一司著 ひかりのくに 2001年4月
しいく図鑑1 こどもがそだてるハムスター

霍野晋吉著 誠美堂出版 1995年8月
ハムスター・ウサギ・リスなどの飼い方

今泉忠明・霍野晋吉監修 あおば出版 2000年2月
ハムスターハンドブック




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素材提供:Atelier paprika